自分の表現と主題を探すことは
わたしにとっては簡単なことじゃなくて
なかなか見つからなくて
探すしかないから
おのずと表現方法はコロコロと変化していった。
それがいいのか悪いのかわからなかったけれど
これだと思ってやってみても何か腑に落ちない。
心が違和感を感じる。
そんなことの繰り返しだった。
単にわがままなだけなのかもしれない、そう思ったりもした。
「ブレない軸」という言葉が
すべてにおいての「正解」のように使われて
それを良しとされる風潮の中で
わたしのような迷子は常に落ちこぼれ。
理解者のいない真っ暗闇をじゅうぶんに味わったから
以前よりも絵を描くことを大切にできるようになった。
暗闇にいたおかげで時流にも乗らずにすんだし
たくさんのことも得た。
この先の絵画に希望があるのかどうかはわからないけれど
わたしが存在できるのは絵画があるから。
わたしの絵はまだ自分を救う為のものでしかない。
いつか似たような傷を持つ誰かに
そっと寄り添えるような絵が描きたい。
その時までこの旅を続けようと思う。