すでにatelier galleryの頁でもお知らせしておりますが、
京都にございますmina perhonen galleriaさんにて
モリソン小林「Forest Floor」展が3月9日(金)より始まります。
展示を重ねるごとに繊細になってゆく作品は、以前にも増して豊かな表情を見せてくれます。
重厚で華やかな西欧のような雰囲気を放ちながらも
額縁の中に佇む植物たちは少し恥ずかしげにやや俯き加減。
その姿は、どこか古風な日本人とも重なります。
今回、すでに完成された形だと思っていた作品が見せてくれた可能性に驚かされました。
最後の最後まで気の抜けない工程をいくつも経ることで
素材に命が宿り、芽を出し、形になってゆきます。
その膨大な時間の工程を側で見ていると
どこまで表現を追求するかということと、作品の値段とのバランスについて考えさせられます。
戦後、西洋に追いつけとばかりに急いで詰め込まれた美術教育で育ったわたしたち日本人にとって
アートはまだ難解で敷居の高いものなのでしょう。
作品の値段を決めることイコール、アーティストとしての自分に対する価値。
芸術作品のように実用性がなく
掴まえどころのない目的のものに価値や値段をつけることはとても難しいことです。
今回の作品は、小林が自分の作品に対する価値を改めて考え、そして出した
彼なりの答えのように思えました。
少々違う側面からの展示ご案内になってしまいましたが
とても素晴らしい展示内容ですので、関西近郊の方もそうでない方も
ご都合がよろしければ是非ともご高覧くださいませ。
会期:2018年 3月9日(金)〜 3月21日(水)
※15日木曜日は定休日ですのでお間違えのないようご注意下さい。
12:00〜19:00
作家在店日 3月9日(金)
会場:galleria
〒600-8018京都府京都市下京区 河原町通り四条下ル市之町251-2 寿ビルデイング3階
お問い合わせ:075-353-2217