「時禱」 制作日記

2019年10月16日

 

 

 

 

9月25日

 

錆キャンバスに描く意味をもっと考えてみては?

 

というアドバイスを受けて、とても納得。

 

改めて考えてみる。

 

錆によってすでに描かれた模様と色はとても綺麗で

 

そこに手を加えることがためらわれる。

 

 

 

 

9月26日

 

どうやったら錆を生かせるのだろう。

 

絵の具をのせるのがもったいないような

 

でもやってみたいような。

 

思い通りになってくれない錆に苦戦の毎日。

 

コントロールできないことは重々承知しているのだけれど・・・

 

なんとかしようとする自分との闘いでもある。

 

結局自然と時の作り出す形には敵わない。

 

謙虚に

 

謙虚に

 

わたしが出来ることはほんの少し。

 

 

 

 

9月27日

 

こちらでの生活の方が長くなったのに

 

沖縄の信仰が今でも身体に染み込んでいることに今更ながら驚くことがある。

 

生活の中に祈りがあった。

 

そして思い出されるのは

 

台所に祀られた「火の神」に手を合わせる母の手

 

山の稜線がいくつも走ったような手。

 

素朴であたたかな祈りを懐かしく思う。