平敷兼七さんの写真

2016年8月7日

heshiki-kenshichi

 


2008年に「山羊の肺」という作品集で第33回伊那信男賞を受賞された沖縄の写真家、

 

平敷兼七さん。

 

戦争に翻弄され続けた沖縄の人々の生きる姿を、平敷さんの愛情を持った視点で、

 

力強く切り取っています。

 

被写体の体温や声までも写し撮った平敷さんの写真を前にして、

 

自分がとてもまっとうな場所に戻ってきたような感覚になりました。

 

土臭いほどの「生」を正面から直視した作品は、観る者の感情に波風を立て、

 

思考させ、さらに昇華させてゆくだけの大きな力があると思います。

 

平敷さんの作品を通して、未だ答えの見つかっていない自分の背景にある

 

沖縄の存在への問いを揺さぶられ、

 

同時に平敷さんの作品の持つ力、生きた意味を見る思いがしました。