信じるもの

2017年7月29日

 

 

 

 

先日終了しましたmorison kobayashi「自然礼賛」展。

 

ご来場くださいました皆様、誠にありがとうございます。

 

 

 

 

わたしは3点の絵画で参加致しました。

 

初めて大型サイズの画面に描くということになり

 

飲み込まれそうな大きさと迫力に少々ひるんでしまいまして

 

何かと理由をつけては逃げ回り、なかなか画面と向き合う心の準備ができなかったのですが

 

とうとうお尻に火がついたところで、ようやくハートにも火をつけて描き上げました。

 

 

 

 

 

 

大型の絵は、絵の具の使用量も普段描いているサイズの絵とは比べものにならないくらい多く、

 

大きなハケでもって全身を使って描く作業は、ちょっとした肉体労働でした。

 

 

 

 

突如、雨雲のように胸の内にもくもくと湧き上がる不安。

 

それを打ち消すには頭の中にあるイメージのみが信じるべき唯一の星で

 

迷った時には、その星を見失わないように進んでゆきました。

 

 

 

 

当然のことですが、描き進めながらこの一筆を入れるべきか否か、

 

ドキドキの判断を下すのも自分です。

 

時に疑いながらも、それまでに経験してきたたくさんの選択。

 

結局は自分をいちばんの味方にするしかないのだと、つくづく思いました。

 

 

 

 

 

最近は絵を描くたびに、ようやく自分の中にある何かが姿を現わしつつあるような

 

形になろうとしているような感覚があります。

 

今回は自分に足りないところや改善すべき悪い癖も痛感し、

 

とても良い経験をさせてもらいました。

 

 

 

 

さて、次は9月に鎌倉、由比ヶ浜にありますギャラリー「招山」さんで、

 

小林、中村、高里の3人展です。

 

 

日程などは改めてspecial sourceのatelier galleryページにて告知致します。

 

こちらの展もどうぞ宜しくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

慰霊の日

2017年6月23日

 

 

 

6月23日は沖縄県にとって特別な日。

 

沖縄戦の戦没者の霊を慰める、祈りの日です。

 

 

 

 

戦後72年も経つと、戦争体験者も高齢になり

 

語り継ぐ人たちも少なくなってきたようです。

 

 

 

 

 

平和の礎(いしじ)に刻まれた名前とその向こう側にあった人生。

 

わたしたちは、無惨にも閉じられた多くの人生があったことを忘れかけたとき

 

同じ過ちを繰り返すのかもしれません。

 

 

 

 

戦争の恐ろしさを忘れてはいけない、わたしたちが眠っていてはいけない、

 

そう思います。

 

 

 

 

 

 

 

新作の絵

2017年6月8日

 

 

 

 

爽やかな5月もあっという間に終わり、

 

6月、梅雨の時期になりました。

 

 

 

 

作品をつくることにエネルギーを注ぎすぎて

 

blogを書く余力がまったく残らないという悪習が出てしまい、

 

気がつけば一ヶ月も書いていませんでした・・・。

 

 

 

 

淡々とすべてをこなす人たちに憧れ、尊敬もするのですが

 

アップダウンの激しい真逆なタイプのため、それは諦めています...

 

こういう悪足掻きしない諦めって大切ですよね(笑)。

 

 

 

 

写真は新作の絵。

 

いつもは迷い道ばかりして、着地点がわからなくなることが多いのですが、

 

これは、初めからわりとすんなりと辿り着くことができました。

 

不思議な感覚です。

 

いつもこうならいいのに...と思いながらこの絵を見つめています。

 

 

 

 

「赤と黒のコンポジション」

 

大切な作品がまた一枚誕生しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美しい山

2017年4月29日

 

 

 

 

大胆なゼブラ柄の肌を露わに

 

 

 

巨体をどっしりと横たえて

 

 

 

山が荒々しく呼吸する

 

 

 

 

 

 

下界との扉を完全に閉ざした世界は

 

 

 

怖くなるような静けさで

 

 

 

地を踏みしめる音と

 

 

 

鳥の鳴き声だけが耳に届く

 

 

 

 

 

 

 

 

山道には常に何かの気配

 

 

 

どこまでも自分たちの居場所にしたがる下界からの訪問者は

 

 

 

あまり歓迎されてはいないのだろう

 

 

 

 

 

 

遥か上の方からの静かな眼差しを全身に感じながら

 

 

 

長居をしてはいけないと

 

 

 

だた歩くことのみに神経が注がれる

 

 

 

生きることのみを考える

 

 

 

 

 

 

その雄大な懐で見せてくれるあなたの数々の表情の美しさ

 

 

 

美とは慈しみと恐れ

 

 

 

その美しさと引きかえに持っていかれそうになる命を

 

 

 

震える手脚で守りながら

 

 

 

決して馴れ合いを許さないあなたに感じる恐怖と憧れ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

制作途中

2017年4月16日

 

 

 

 

制作途中なのですが

 

4月のatelier galleryで展示した作品です。

 

 

 

 

実際に壁に展示してみると、

 

作品の持つ力と見え方を知ることができます。

 

大切なことです。

 

 

 

 

 

 

今のところ順調・・・だとは思っていますが・・・

 

5月のatelier galleryまでには仕上げる予定です。

 

どんな絵に仕上がるのでしょうね。

 

他人事みたいな言い方ですけど。

 

 

 

 

わたしの場合、こちらが主導権を握って画面をコントロールしているように見えて、

 

実はそうではないことが多いのです。

 

絵の方に指示されているような、そんな感じです。

 

 

 

 

よろしければ、次回のgalleryに観にきてください。

 

あまり変わり映えしていなかったら・・・ごめんなさい!

 

 

 

 

 

軟式美術部

2017年4月6日

 

 

 

 

敬愛する彫刻家の前川秀樹さん。

 

先日、その前川さんが主催する軟式美術部(以下軟美)に初参加しました。

 

 

 

以前から前川さんの言葉に直に触れてみたかったので、

 

前日は楽しみと緊張が入り混ざり、朝からそわそわと落ち着きがなく

 

午前中から明日の持ち物を早々と揃えて玄関へ置き、まるで遠足前日。

 

 

 

今回の軟美は、絵の具の歴史についてお話しを聞きながら、

 

実際に前川さんが国内外のあらゆる場所で採取してきた絵の具の原料となる貴重な岩石を使って、

 

実際に絵の具を作ってみましょう、というワークショップです。

 

幼い頃から慣れ親しんできた絵の具が、

 

「残しておきたい」「表現したい」と思う人の気持ちと共にどのように進化してきたのか。

 

お話しの中には、学生の頃苦手だった化学の用語もたくさん出てきました。

 

絵の具の歴史は、化学の歴史でもあったのです。

 

学生の頃、前川さんが先生だったらわたしも化学に興味が持てただろうなぁ・・・

 

などと、勝手なことを思いながら

 

お話しを一言も聞き逃すまいと、全身を耳にして懸命に聴いていました。

 

 

 

実際に絵の具を作ってみたのですが、一色の絵の具を作るにもこれが結構大変な作業。

 

たくさんの色彩の中から好きな色を選び、手軽にチューブからぐにゅっと出す

 

アクリル絵の具が主流になっていますが、

 

昔は岩石や土を潰して粉にし、ふるいにかけて粒を選別する作業から始めていたのです。

 

日本画は今でも顔料を溶いて使用していますね。

 

色を定着させ、永く残したいと思う気持ちから様々なことを考えてきた

 

先人たちの知恵と熱意と研究には感嘆します。

 

 

顔料を用いた絵の具がどのような特徴を持ち、

 

どのような表現に向いているのか。

 

今回はそこまでは辿り着けませんでしたが、心地よい疲れと興奮冷めやらぬ気持ちのまま

 

帰りの電車の中で試し描きを取り出しては眺め、今日1日の出来事を振り返り

 

満たされた気持ちで家路につくことができました。

 

 

初参加でしたが、前川さんを始め、軟美常連の皆さんにも親切にしていただきました。

 

前川さんは、一言では言い表せないのですが、懐の大きな方という印象。

 

繊細さと、洞察力、美の本質を見る厳しい目を感じましたが、決して窮屈ではなく

 

寛容ささえ感じられ、一緒にいるこちらも必要のない力が抜けていくようでした。

 

わたしもいつの日か、そんな人間に近づけたらいいなぁ。

 

ひねくれ者だから無理かなぁ。

 

 

 

 

+106

2017年3月29日

 

 

 

3月19日、香川県高松市にgallery&shop +106がopenしました。

 

以前からatelier galleryにお越しいただいておりましたオーナーさまご夫妻。

 

「いつか自分たちのshopを持ちたい」とお話しされていましたが、

 

それを実現されました。

 

 

 

 

打ち合わせの為に香川から何度もspecial sourceへ来ていただき、

 

初めてで慣れない内装のことをひとつひとつ丁寧に考えながら様々な過程を経てゆくお二人は、

 

とても真摯で優しいお人柄です。

 

そんなお二人の思いが形になったshopは、光差し込む清らかな空間なのだろう、と

 

まだ訪れていないわたしは写真をたよりに、ひとり想像を膨らませています。

 

 

 

 

ご夫妻の感性をフィルターにしてセレクトしたオブジェやアクセサリー、お洋服は

 

多くは語らずとも、凛とした意思の感じられる作品ばかりだと思います。

 

モリソン小林の「記録集」もお取り扱いいただいております。

 

 

 

 

 

 

オーナーさんの優しい笑顔と、美味しいおうどんと、美術館と...

 

頭の中で大雑把な妄想香川旅行を楽しみつつ

 

早く実現したいと時期をうかがっています。

 

皆さまも、香川県を訪れる機会がございましたらぜひお立ち寄りください。

 

 

 

 

+106

 

香川県高松市屋島西町2453-20

 

RENOWA  YASHIMA  106

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2017年3月11日

 

 

 

 

春、

 

 

淡い光と嵐の中で

 

 

樹も花も人も芽生えてゆきます。

 

 

 

優しい思い

 

 

激しい感情

 

 

花びらの色

 

 

 

 

すべてを一緒くたにして

 

 

春はざわざわと

 

 

美しく

 

 

ときに強く

 

 

芽生えてゆきます。

 

 

 

 

詩を書く

2017年2月25日

 

 

 

極めて小さな自分を語り

 

 

思いを語り

 

 

形をつくり

 

 

勇気も自信もなく

 

 

批判の前に立つ

 

 

 

 

 

不出来な過去を持ったので

 

今はできる限り自分の人生おいて正直でありたいと思っています。

 

わたしにとって「詩」が、そのための表現手段のひとつとなりました。

 

 

 

ぎこちない文体でよたよたと書く詩のまねごとは、

 

ときに読み返すと自分でも不快になってしまいますが

 

自分で書いたのならばしょうがないと、才能のなさを自覚しながらも

 

皆様の前に披露する厚顔無恥をお許しいただきたいと思います。

 

 

 

詩を書くことについてどう伝えたらよいのかわからなくて

 

書いてはやめ、を繰り返していましたが、

 

ようやく少しだけ言葉にすることができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

佐喜眞美術館

2017年1月17日

 

 

sakima

 

 

遅ればせながら

 

新年明けましておめでとうございます。

 

本年もどうぞ宜しくお願い致します。

 

 

 

今回は沖縄県宜野湾市にあります

 

「佐喜眞美術館」をご紹介します。

 

 

 

普天間飛行場に隣接した佐喜眞美術館は

 

館長の佐喜真道夫氏が長い年月をかけて普天間飛行場の一部を返還させた土地に

 

戦争を知り平和を考える「もの想う場」として建てた美術館です。

 

 

 

帰省する度に訪れるこの「もの想う場」は

 

静寂と祈りに包まれ、騒ぐ心を静かになだめてくれます。

 

 

 

2016年の11月に帰省したときも、

 

久々に訪れた佐喜真美術館は、以前と変わらぬ優しさでそこに在り、

 

迎い入れてくれました。

 

 

 

心が引き裂かれそうになる戦争の惨さ、その戦争によって狂ってしまった人間の醜さ、

 

命の尊さ、儚さ、平和への切なる思いを描いた、丸木位里、俊ご夫妻、ケーテコルヴィッツ、

 

ジョルジョ・ルオー、そのほか沖縄県内の作家による作品群は、

 

わたしの思いを確かなものへと導いてくれます。

 

その思いは到底わたしに背負えるものではないのですが、

 

周りの雑音を気にすることなく、作家として未来を見る眼差しと

 

光を与えてくれます。

 

 

 

重いテーマの作品ですが、

 

こう、なんて言いますか・・・

 

むくむくっと静かに身体の内側から力湧いてくるような、

 

そんな気持ちにさせてくれます。

 

私見ですが、それが芸術の持つ真の力だと思っています。

 

芸術の役割を考え、素晴らしさを胸いっぱいに感じられる貴重な美術館です。

 

 

sakima-art

 

 

美術館の屋上の階段は、6月23日慰霊の日の日没に合わせ、

 

最上段の窓から光が差し込む構造になっています。

 

階段も6段と23段と、こだわった造りになっていて、

 

隅々まで平和への想いが感じられます。

 

皆様も機会がありましたら是非、この「もの想う美術館」を訪れてみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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